知っておきたいotセキュリティの基礎知識

by:

ITIT・通信関連ot

OperationalTechnologyの略称であるotは、日本語圏では運用技術と翻訳されている用語です。情報技術を意味する略語・itはビジネスの現場で広く使われていますが、otは主に製造業において用いられます。工場のデジタル機器をはじめとしたハードウェアを、制御して運用するための技術と言えます。なおどちらの技術もセキュリティ対策が必要という点では共通しているものの、otの場合は常に稼動しつづけなければならないため対策の方法はitとは異なるというのが特徴です。

itのセキュリティ対策との違いとして挙げられるのは、システム稼動中の脆弱性スキャンは行わない点です。システムが停止する恐れのあるため、稼動時間外に行われるのが通常となります。加えて同じくシステム停止の原因となるため、セキュリティ対策の一環であるパッチ適用やOSの更新自体も稼働中には行いません。otは先程例に挙げた工場だけでなく、交通機関や電気・水道など社会インフラを担う機器および設備を快適に動かすための制御・運用技術です。

ちなみに製造業においては産業用制御システム・ics(IndustrialControlSystems)を動かすのが、otとなります。これまでは製造工場内の工作機械や制御装置のリモートコントロール自体は、インターネットおよび社内LANから切り離された状態で運用されていました。しかし近年では工作機械の稼動データを蓄積して、保守部品の管理や業務の効率化に活かすべくインターネットに接続して運用する産業用制御システムが増えつつあります。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です